快適にインターネットができる光回線。
でも、こんな風に思ったことはありませんか?
[box class=”red_box” title=””]
- 「光回線を引いたはいいものの、どうやってWi-Fiを使えばいいのか分からない」
- 「光回線でもっと快適にネットを使いたい!」
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この記事でネット環境を構築する方法を紹介します。
ネット環境構築の基本要素からすぐに実践できる改善方法まで徹底的にまとめました!
何を改善すればいい?ネット環境の速度を決める3つの要素
ネット回線の品質を改善したいなら、まずはネット環境の速度を決める3つの要素を理解しましょう。
快適さを決めるのは、以下の要素です。
[box class=”yellow_box” title=”速度を決める要素”]
- 回線の質
- Wi-Fi環境
- 接続機器のネットワーク性能
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1つずつくわしく見ていきましょう。
回線の質
回線の質は、ネット環境の速度を決めるもっとも重要な要素です。
回線の質はさらに3つの条件によって左右されます。
[box class=”yellow_box” title=”3つの条件”]
- 回線の種類
- 建物
- プロバイダ
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回線の種類
光回線は一般的な光回線とダークファイバーと呼ばれる2種類に大きく分けられます。
具体的な名称をだすと、一般的な光回線は「フレッツ光」や「ドコモ光」などのNTT回線を使用したものです。
ダークファイバーは「NURO光」や「auひかり」が採用しています。
一般的な光回線の速度は1Gbpsであるのに対し、ダークファイバーは2~10Gbpsです。
「一般的な光回線はダークファイバーにくらべ格段に遅い」ということではなく、どちらの回線もこれらは理論値でしかありません。
実際に使う場合、数字ほどに大差はなく、また快適な通信に必要な速度は理論値よりはるかに低いです。
そのため、一般的な光回線でもダークファイバーでも回線の種類として違うことだけ覚えていれば問題ありません。
ただし、オンラインゲームをしたり株やFXのトレードをしたりするなど、インターネットの通信速度が成果にまで影響する人ならこだわってみてもよいでしょう。
VDSLの物件は速度が落ちるので注意
回線の質は建物によっても違います。
一部のマンションなどでは光回線を引いても、光回線がもつ本来の性能を十分に引き出せないことがあります。
光回線がもつ速さを引き出せないのはVDSLにしか対応していないからです。
VDSLの物件の場合、建物までが光回線でも、そこから部屋までが電話線になります。
結局、建物と部屋のあいだでは電話線の速度でしか通信できないため、光回線の速さを活かすことができないのです。
VDSLの速さは上限100Mbpsです。
一般的な光回線と比べ1割程度しかありませんが、通常使用では問題ありません。
ただし4k動画のストリーミングなどはカクついてしまうこともあるでしょう。
建物から部屋までの回線をマンションの住人が勝手に変更することはできませんし、大家さんにかけあっても工事が必要なため、すぐには改善されないでしょう。
引っ越し前の人は、VDSLの物件速度が落ちることを踏まえて確認してください。
こまかく言うと、光回線対応マンションなどの記載があっても部屋までは電話回線の仕様となっていることがあります。
物件を決めるときには「建物までが光回線なのか部屋までが光回線なのか」を見極めるようにしましょう。
プロバイダはIPv6に対応のものがおすすめ
回線の質は、プロバイダによっても違います。
プロバイダにはIPv6とIPv4があり、数字の大きなIPv6がより安定し高速です。
IPv6はIPv4に比べ速度は20倍ほど違うと言われます。
20倍の速さの違いがあれば、ダウンロードに10分かかっていたものが30秒です。
IPv6についてさらに知りたいなら、次世代通信規格IPv6とは?IPv4、IPoE・PPPoEの違いを解説!をお読みください。
安定して速いIPv6を採用しているプロバイダを選ぶことが回線の質を高めるのに重要でした。
Wi-Fi環境
ネット環境の速度を決める別の要素は、Wi-FI環境です。
Wi-Fi環境には以下の3つが関係します。
[box class=”yellow_box” title=”3つの要素”]
- 無線LANルーター
- LANケーブル
- スマホなどの接続機器
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無線LANルーター
Wi-Fi環境の中でもっとも重要なのが、無線LANルーター。
無線LANルーターが与える速度の影響が最も大きいからです。
無線LANルーターにはたくさんの種類があり、性能を左右するポイントはいくつかあります。
[box class=”yellow_box” title=”ポイント”]
- 接続台数
- 電波の届く範囲
- IPv6対応
- 11ac対応
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接続台数は、利用人数と利用台数から必要な台数を考えておきましょう。
家族で暮らしているなら人数分の接続台数は必要です。
また家族一人一人がスマホだけでなく、パソコンにつないだり音響機器につないだりすれば接続台数はさらに求められます。
接続台数に余裕がある無線LANルーターなら安心です。
電波の届く範囲は、無線LANルーターが対応する周波数帯により違います。
2.4GHz帯は壁や障害物が多くても遠くに届きやすく、5GHz帯は障害物に弱いものの速度は2.4GHzより高速です。
2.4GHz帯と5GHz帯が利用できる無線LANルーターなら安定した通信と速い通信が選べるので、電波の届く範囲も確保しやすいでしょう。
さらにくわしくは「 おすすめWi-Fiルーター15選!速くて安い無線LAN比較【2020年2月最新機種】 」の記事をお読みください。
さらに速度を求める人は11ax対応ルーターを
オンラインゲームをしたり株やFXのトレードをしたり、さらに速度を求めたい人は11ax対応ルーターをおすすめします。
Wi-Fi6(11ax)は、従来のWi-FI4やWi-Fi5より高速な通信が可能です。
無線LAN規格 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|
IEEE802.11ax(Wi-Fi6) | 9.6Gbps | 5GHz/2.4GHz |
IEEE802.11ac(Wi-Fi5) | 6.9Gbps | 5GHz |
IEEE802.11n(Wi-Fi4) | 600Mbps | 5GHz/2.4GHz |
11ax対応ルーターなら、11acと比べ1.5倍もの速さが理論上出るので、速さを求めるなら11ax対応ルーターを選びましょう。
LANケーブル
LANケーブルもWi-Fi環境を左右します。
LANケーブルとは、ONUやモデムとルーターをつなぐケーブルです。
LANケーブルは見た目には分からないものの、性能が違います。
値段だけで選ぶと通信が遅かったり用途に合わなかったりして後悔することもあるので注意が必要です。
通信速度でLANケーブルを選びたいなら、カテゴリに注目してください。
[box class=”yellow_box” title=”LANケーブルのカテゴリ”]
- CAT5
- CAT5e
- CAT6
- CAT6A(CAT6e)
- CAT7
- CAT7A
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CAT5eは最大通信速度1Gbpsに対応しているため、ネットの利用や動画の視聴がメインならCAT5eカテゴリ以上を選ぶのが無難です。
速さを求めるなら、最大速度10Gbpsに対応しているCAT7Aにしましょう。
スマホなどの接続機器のネットワーク性能
Wi-Fi環境に影響する別の要素がスマホなどの接続機器のネットワーク性能です。
スマホによって4G対応スマホや5G対応スマホがあるように、Wi-Fi規格への対応もスマホにより違います。
ここ数年のスマホの多くは、Wi-Fi5(11ac)対応です。
スマホだけでなく、ゲーム機やパソコンなどもWi-Fi規格対応はそれぞれ違います。
ネットニュースを見たりLINEを使ったり動画のストリーミングをしたりするなら、Wi-Fi5で十分でしょう。
しかし、オンラインゲームや株やFXのトレードなど速さが必要ならWi-Fi6(11ax)対応の機器を選んでください。
11axに対応する具体的な製品名があれば分かりやすいので、1つずつ紹介します。
11ax対応スマホ
Appleの「iPhone11」はWi-Fi6に対応しています。
高性能なCPUやカメラが注目されがちですが、実は通信性能や対応度が優秀なスマホです。
ちなみに、2018年秋発売のiPhoneXRはWi-Fi6に対応していませんでした。
11ax対応ゲーム機
11ax対応ゲーム機は現在発売されていません。
ソニーのPS4 Proや任天堂のSwitchも11ac対応です。
今後11axが普及するにつれ、対応するゲーム機も発売されるかもしれません。
11ax対応パソコン
Microsoftの「Surface Laptop 3」が11axに対応しています。
Core-i7搭載でサクサクと快適に使えるCPU性能とうつくしいディスプレイが特徴のパソコンです。
快適なネット環境を構築する手順
ここからは快適なネット環境を構築する手順を見ていきます。
[box class=”yellow_box” title=”構築手順”]
- 物件を選ぶ
- 光回線を選ぶ
- 契約の申し込みをする
- 工事日の決定
- 工事
- ルーターの設置
- ネットを使いたい機器と接続する
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0.物件を選ぶ
これから引っ越す場合は、物件選びから快適なネット環境構築の手順がスタートします。
物件を選ぶときは、VDSLではない物件を探してください。
一部のマンションでは光回線対応と書かれているものの、部屋までの回線が電話回線を使用していることがあります。
VDSLでないかどうかよく確認しましょう。
より高速なインターネットを使いたいなら、「auひかり」や「NURO光」などのダークファイバーが利用できる回線を探します。
auひかりとNURO光に対応したマンションは下の公式サイトから確認することも可能です。
[box class=”yellow_box” title=”公式サイト”]
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1.光回線を選ぶ
次に、光回線を選んでいきます。
引っ越しを考えていない場合は、光回線を選ぶことから快適なネット環境構築をはじめましょう。
ニュースをチェックしたり動画を見たりする一般的な使い方であれば光回線ならどれでも構いません。
どの光回線であっても速度は十分に出るからです。
ただし、速度を追求したいなら先ほど紹介した「auひかり」や「NURO光」などのダークファイバー回線を選んでください。
もちろん、住んでいる場所によってはこれらダークファイバー回線を利用できないこともあるため、公式サイトで確認するようにしましょう。
光回線を選ぶときには、速さだけなく月額料金や工事費をはじめ経済的負担も考える必要があります。
光回線は月額料金に差があり、そのうえ各プロバイダが高額なキャッシュバックや月額料金の割引を設けていることもあるため、判断を難しく感じる人もいるはずです。
「光回線の選び方がよく分からない」という場合は、適当に決めるのではなく「おすすめ光回線比較と絶対に後悔しない選び方」の記事を読みながら進めてください。
2.契約の申し込みをする
どの光回線にするか決めたら、契約の申し込みをしましょう。
ちなみに申し込み方法は、インターネットがおすすめです。
インターネットなら手軽に申し込みができるうえ、キャッシュバック額もほかの申し込み方法に勝っています。
携帯ショップや家電量販店、訪問販売や電話勧誘による契約も可能ですが、よりお得な申し込みなら断然インターネットです。
おすすめの相談窓口を以下に載せておきます。
光回線 | 相談窓口 |
---|---|
ドコモ光 | GMOとくとくBB |
auひかり | ネクスト |
ビッグローブ光 | ネクスト |
SoftBank光 | ネクスト |
NURO光 | アウンカンパニー |
en光 | en光 |
これらの相談窓口は、すべて提携プロバイダまたは正規代理店なので安心して利用できます。
3.工事日の決定
契約の申し込みをしたら電話がかかってくるので、工事日を決めてください。
ただし、すでに光回線を引いているなら工事は不要になります。
宅内工事と屋外工事があり、契約者または家族が在宅していないと工事を進められません。
都合の良い日にちを伝えましょう。
また、引っ越しを機に光回線を利用する場合は、工事日を鍵の受取日以降にしてください。
4.工事
決められた工事日に、業者がきて工事をしてくれます。
光回線の工事はたいてい1日で終わりますが、NURO光は宅内工事と屋外工事を分けているため2日は予定を開けなければなりません。
5,000円の料金を払えば1日にまとめられるので利用しても良いでしょう。
5.ルーターの設置
工事が完了したらルーターを設置します。
自分に合ったWi-FiルーターとLANケーブルを使ってルーターを設置してください。
ルーターは契約する回線のプロバイダによってはレンタルされることもありますが、より高性能なものを選びたい場合やレンタルが高い場合は購入したほうが良いです。
Wi-Fiルーターの選び方は、記事の見出し「Wi-Fi環境」からご覧ください。
6.ネットを使いたい機器と接続する
最後に、ネットを使いたい機器と接続します。
Wi-FiルーターのSSIDとパスワードを確認したうえで、スマホやパソコンのWi-Fi設定の項目から入力してください。
SSIDとパスワードは、ルーター本体の側面か底面または、説明書に記載されていることが多いです。
◎iPhoneを接続する方法
ポケットWi-Fiの端末が届いたらスマホなどのデバイスと接続していきます。
今回はiPhoneを例にご説明していきます。
[box class=”red_box” title=””]
- ポケットWi-Fiの裏面などに記載されているSSID・PASSWORDを確認する。
- 設定画面を開いて、Wi-Fiをオンにする。
- 先ほど確認したSSIDと同じもの選択し、PASSWORDを入力する。
- 接続完了。[/box]
最近ではQRコードを携帯で読み込むだけで接続可能なWi-Fiルーターもあります。
機種に応じて接続方法を確認してみてください!
ネット環境をさらに快適にする一工夫
ネット環境を快適にするための手順を考えてきましたが、さらに快適にする一工夫もあるので紹介します。
ルーターの置き場所やパラボラアンテナなどの一工夫が実践しやすいですよ。
ルーターの置き場所の工夫
さらに快適にするため、ルーターの置き場所を工夫してみましょう。
Wi-Fiルーターは、高い場所かつ家の中央に置くのが最善です。
ルーターはインターネットの電波を飛ばすため、障壁が多い低い場所より高い場所がおすすめです。
また、家の中央に設置すれば、どの場所からもルーターとの距離を近く保てます。
家の端でも快適に使える場所を調べて書いておくこともいいでしょう。
自作パラボラアンテナの設置
過程にあるものを使い、自作のパラボラアンテナを設置してみるのも1つの方法です。
自作パラボラアンテナで大幅に速度の改善ができた例もあるので、作り方を共有します。
[box class=”yellow_box” title=”作り方”]
用意するもの
- 調理用のボウル
- まな板のスタンド
- アルミ箔
工程
- ボウルをアルミ箔でくるむ
- ボウルを固定できるようスタンドを押し曲げる
- このとき、ボウルがWi-Fiルーターの電波を拾うイメージでスタンドに設置
- 集めた電波をスマホやパソコンなどの接続機器に向けるように配置
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これだけで簡単に通信速度の改善が可能です。
インターネットの電波はアルミに反射する仕組みを使い、自作でパラボラアンテナを作れますよ。
ただし、これら自作のパラボラアンテナを使用するときには、電波だけでなく光も集めることに注意してください。
太陽光を集めて集中させれば、虫眼鏡の原理で高熱が発生します。
ネット環境に関するQ&A
ネット環境を構築することについてのQ&Aをまとめました。
[box class=”yellow_box” title=”3つの疑問”]
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ネット環境はどこの会社で契約するのがいいですか?
最適なネット環境は、用途や暮らし方が人によって違うので断言できません。
たとえば、自宅でインターネットを利用するなら最適なのは光回線ですが、外出先でも使うならポケットWi-Fiが必要です。
ベストなネット環境にしたいなら選び方を知るのが最重要なので、「おすすめ光回線比較と絶対に後悔しない選び方」という記事で解説しています。
ネット環境を構築するにはどうしたらいいですか?
ネット環境の構築は、以下の手順ですすめていきましょう。
- 物件を選べる段階なら、光回線に対応する物件を選ぶ。
- 光回線を選んでインターネットで契約申し込み。
- 電話で工事日の確認と設定。工事の実施。
- 最適なルーターとLANケーブルを接続。
- SSIDとパスワードをスマホやパソコンに入力!
これでネット環境構築は完了です!
Wi-Fiルーターはどんなものを使えばいいですか?
Wi-Fiルーターを選ぶ場合は、3つのポイントを見ながら決めましょう。
[box class=”yellow_box” title=”ポイント”]
- 速さ:「5GHz帯」と「11ac(wifi5)又は11ax(wifi6)」に対応
- 利用人数と接続台数に余裕があるもの
- 価格はおよそ5,000円前後が目安
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以上を満たしているルーターであれば、一般的なユーザーは問題ないはずです。
まとめ
ネット環境を構築するための方法をまとめました。
ネット環境を構築するためには、3つの要素が関係していました。
[box class=”red_box” title=”3つの要素”]
- 回線の質(回線の種類・物件・プロバイダ)
- Wi-Fi環境(ルーター・LANケーブル)
- 接続機器のネットワーク性能
[/box]
3つの要素すべてが通信速度や安定性に影響します。
光回線でもっと快適にネットを使いたい人は、3つの要素を1つずつチェックして構築してください。
時間や費用をあまりかけずに光回線を快適にしたいなら、Wi-FiルーターやLANケーブルを見直したり、ルーターの設置場所を工夫してみたりするのも良いでしょう。
快適なネット環境をつくって、インターネットを楽しんでください!
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